自分は作業をするのが遅くていつもギリギリになってしまう。
もしあなたがそんな風に感じているとしたら、もしかして『パーキンソンの法則』が働いているのかもしれません。

当記事では、『パーキンソンの法則』に着目して、時間管理と作業効率化について解説します。

 

パーキンソンの法則とは

■第1法則
 仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

■第2法則
支出の額は、収入の額に達するまで膨張する

 

パーキンソンの法則は、与えられたリソースをすべて使いきるまで仕事の量や消費の量を増やしていくというもの。
これは、ほぼすべての人間に強く作用するものと言われています。

つまり簡単にいうと、ある作業Aがあったとして、それに割り当てられた時間が10日があったとすると、

その作業Aは10日間をまるまる使って完了させる
その作業Aは10日間を費やさないと終わらない

という意味です。

ということは、作業に締め切りがないと永遠に終わらないという恐ろしいことになってしまうということです。

これには2つの理由があります。

締め切りまで作業の量が増えていくケース

例えば、締め切りまでに時間があったら、作業の完成までに必要なタスク以外にも余計な作業をしてしまい、完成までの時間が間延びしていくケースです。

それほど重要でないものまでタスクに組み込んでいき、結果として当初のタスクの量から膨大に膨れ上がってしまうもの。

結果、通常は1日で終わるような作業でも、10日間の猶予が与えられれば、10日間をまるまる使って仕上げることになります。

締め切りまでに効率が悪くなるケース

こちらは、締め切りまでに時間があったら、『まだ時間があるから大丈夫』と集中力を欠いてしまい、ダラダラと作業した結果、結局完成までの時間が間延びしていくケースです。

人間は本質的には怠惰な生き物なので、せっぱ詰まるまでラクな方ラクな方に流されてしまい、結果仕事の完成がデッドラインギリギリになってしまうというものですね。

よくある例としては後述する『夏休みの宿題』のようなケースですね。
とても耳が痛い話ですが。

パーキンソンの法則あるある

パーキンソンの法則は、ちょっと身近な出来事を見回してみてもよくあることです。

夏休みの宿題は追われる

これは誰もが経験があるのではないでしょうか。私もあります^^;

夏休みはだいたい7/25前後から8月末までの1ヶ月ちょっとあります。

そして、必ず読書感想文や自由研究などの宿題が出されるわけですが、なぜか毎年宿題が仕上がるのが8/31ギリギリになってしまっていませんでしたか(笑)

『夏休みは1ヶ月もあるからまだ大丈夫』と思ってやらずに、夏休みが終わる1週間前になって慌て出すという。
1週間でできるのなら最初の1週間でやってしまえばあとはのびのび自由な時間を有効活用できるのに、なぜか期限ギリギリまで使ってしまう。

与えられた時間いっぱいまで完成のために費やされてしまう、まさに『パーキンソンの法則』の罠ですね。

性能が前より良いパソコンを買ったのにすぐに使えなくなる

パソコンのHDDの容量がいっぱいになってきたから、もっと大きい容量のHDDに交換したのに、あっという間に新しいHDDも容量がいっぱいになってしまった。

とか

パソコンの挙動がもっさりと重くなってきたので、もっと速い処理が可能なスペックの高いパソコンに変えたのに、いつの間にかそれも遅くなってきてカーソルがクルクルしている。

とか。

よくありますよね。

HDD領域の容量があるだけデータ量を増やしてしまうし、処理能力が可能なギリギリまで、アプリケーションや外部装置を増やしてしまうものです・・・^^;

広いデスクに変えたのに使える作業領域が前と変わってない

デスクの上いつもパソコンやら書類やらメモや本やらが積み重なっていて作業領域を圧迫し、どうも使いづらい。
だから、さらに広いデスクを買ったのに、いつの間にか使える作業領域が前と同じ広さになってしまっている。

これもパーキンソンの法則が発動している例ですね。

デスクが広くなった分、使えるスペースが増えたら、そこに置いてしまう書類やメモや本の量がその分増えてしまって、使えるリソース(デスク領域)をギリギリまで使ってしまっているのです。

収入が増えたのにのにいつもお金がない

給料が20万円から25万円にアップしたのに、月末になると手元にはお金が残ってない。

今までは20万円で足りていたのだから、5万円が残っててもよさそうなものですが、何も考えずに過ごしているとたいていゼロになっているものです。

これもパーキンソンの法則が当てはまっています。
与えられたリソース(=お金)をすべて使い切ってしまうという第2法則が働いています。

パーキンソンの法則で作業の生産性を高める4つのステップ

以上の例のように、パーキンソンの法則は完成までに与えられた時間をすべて使うまで、仕事の量を膨張させるというものです。

なので、逆に言うと仕事の生産性を高めるにはリソース(=時間)を少なくすればいいということです。

少ない時間で作業を効率良くこなすには、これを応用して次の4ステップで細かくデッドラインを設けていきましょう。

1. やることをリストアップする

まず、ある期日までにやるべきタスクをリストアップします。
タスクは完成までの最短距離になるようなものだけをリストアップしてください。

2. やらないことをリストアップする

次に『やらないこと』をリストアップします。

例えば、この作業が終わるまでは

・SNSを開かない
・Youtubeを見ない
・メールを開かない
・サイトカスタマイズをしない

などやらないことを決めます。

この作業がけっこう大切です。
なぜなら、やらないことを決めないと、作業途中にそれが緊急性の高いものだとついそちらに気がそれてしまうからです。

緊急性の高いものより、重要度の高いものを優先するようにしてください。

SNSを見たり、メールの対応したりする必要があるのなら、今のタスクの進行中に手を出さずに、それが完了してから改めて時間を設定して作業すればいいのです。

3. それぞれのタスクにタイムリミットを設ける

そして、リストアップしたタスクのそれぞれにタイムリミットを設けていきます。

パーキンソンの法則は、与えられた時間を完成までにフルに使うというものですので、これはできるだけ細かく設定していくといいです。

例えば、タスクが、メール対応と記事作成と動画作成があるのなら

・メール 10分
・記事作成 1時間
・動画作成 30分

というように細かく設定します。

ストップウォッチで時間をセットして、かならず計測してください。

4. 時間内に完成させることを最優先!推敲は後回し

作業をしていると、『ここをもっと完璧にしたい』とか『もう少しリサーチすればもっと良くなるんじゃないか』という気持ちがふつふつと湧き上がることがありますが、そんな声は作業中は一切無視してください。

とりあえずタスクの持ち時間内に完成させることを再優先にして、推敲は後でやればいいのです。

作業途中でクオリティをあげようとして無駄なリサーチをしてみても、結局仕上がったもののクオリティが劇的に良いということはないのだと思ってください。

よくゲームでタイムリミット内にクリアできないとゲームオーバーになってしまうみたいなのがありますよね。
そういう意識で、細かいデッドラインに対してシビアになっていくと、自ずとダラダラした時間がなくなり、余計な作業が増えることもなくなります。

まとめ

何を隠そう私もパーキンソンの法則の罠にすっかりはまってしまったことがあります。

仕事にこだわりがあればあるほど、『もっと良いものができないか』と無駄に質に対して執着する気持ちは良くわかります。

しかし、『より良いものを作る、丁寧な仕事をする』それは非常に良いことですが、この意識は非常に危うく、時間が永遠にあるような錯覚に陥り、時間を忘れてしまう可能性のある諸刃の剣だということを覚えておいてください。

仕事の質は少ない時間でも上げられるので、ぜひパーキンソンの法則を意識して時間を無駄にしないようにしてくださいね。