当記事では、外注さんを募集していざ応募があった際どのような基準でライターさんを選考していけばいいのかという点について解説します。
円滑な外注運用をするためには、まずライターとしての資質が高い良い方と巡りあうことが必要です。
募集をかけるといろいろな方が応募してくださいますが、外注選考は、その中であなたの良いビジネスパートナーとなっていくべき人を選ばなくてはならないので、ここはしっかりとチェックしていきたいポイントです。
そこで、今回は応募の際のやり取りの中で見るポイントと、実際にサンプル記事を提出していただいた際に見るポイントについて押さえておきましょう。
INDEX
応募の際に見るべきポイント
外注さんの応募時のメッセージをまず見ていきます。
ここは最初にライターさんとの接点を持つところなので、良いライターさんかどうかを見極めるのに非常に重要なポイントになります。
ファーストコンタクトの文章で違和感を感じた場合はほぼうまくいかないと思った方がいいです。
そのためには下記の6点に注意してチェックしていくといいでしょう。
1 応募の記載事項に不備がないか
私は、応募の記載事項に不備がある場合はその時点で契約をしません。
例えば、募集要項に以下を記載して応募してくださいと書いていたとします。
- 簡単な自己紹介
- 可能な作業時間
- 意気込み
これを応募の際の記載事項として提示しているのにも関わらず、これらを全て満たさない応募書類はダメです。
これは、発注側であるあなたが依頼したものに対して最低限のことやってくれないことを示唆しています。
ここはかなりシビアになってもいいところです。
応募時にこちらが書いてくださいとお願いしたことをやっていただけない方との契約は避けた方が無難ですね。
2 応募文の内容が充実しているか
最低限書くべきことが書かれていても、その内容がしっかりと充実しているかも見ていきます。
例えば、こんなメッセージ。
平日3〜4時間ぐらい作業できます。
頑張ります!よろしくお願いします!
たしかに、自己紹介も可能作業時間も(一応)意気込みも書いてありますが、これを見てあなたは本当に信頼して仕事を任せたいと思いますか?
本当にしっかりと仕事をしてくれる人ならば、
- どういう経緯でライターの仕事をしようと思ったか(志望動機)
- ライターの経験はあるのかないのか
- 普段は何をやってる人なのか(主婦or学生or会社員、またはライターが本業か)
- 自己PR
- 質問をしてくる
というように、内容のある応募メッセージを書いてくるものです。
なぜなら、『本当に仕事がしたい』と思っているのであれば『よりしっかりと自分のことを伝えよう』とする意思が働くはずだからです。
この文が適当な方は、仕事も適当なことが多いです。
3 コミュニケーション能力があるか
良いライターさんというのは必ずと言っていいくらい『高いコミュニケーション能力』を持っています。
ライティングスキル自体はたとえ最初があまり芳しくなくても向上の余地があります。
しかしコミュニケーションスキルだけは、あなたががんばって教育したところで今すぐなんとかなるものではありません。
逆に言うと円滑なコミュニケーションができるのであれば、スキル的はものはおおかたカヴァーされていくものです。
ですので、応募時のやり取りの中でその方の『コミュニケーションスキル』もしっかりとチェックしていきます。
その中でやり取りの中で違和感があったり、うまくこちらの言ってることが伝わらないなと感じた時は、今後もそのようになっていく可能性が高いですので採用は見送った方が無難でしょう。
4 本人確認が完了されているか
クラウドワークス、ランサーズ、シュフティなどのクラウドソーシングサービスでは本人確認が登録できるようになっています。
これは外注さん側の任意の設定となり、少なからず本人確認することに抵抗を感じる方もおられるようです。
しかし発注側としてはいささか本人確認がされていない方に仕事を任せるというのは気がひけるものです。
セキュリティ面でのご心配というのも分からなくはないですが、それを言うならクラウドソーシングを利用しなければいいのです。
クラウドソーシングの『不特定多数を対象に業務を委託できる』という性質上、匿名性が強くなってしまいます。
しかし、円滑にお仕事を進めてもらう上でも、質の高い記事を納品してもらうためにも、相手との信頼関係が何よりも大切です。
最低限、本人確認を行い自分を信頼してもらえるよう努めることは必須ですね。
もちろん発注側のあなたもこの心がけは大切です^^
5 レスポンスが早いか
応募時のやり取りの中でレスポンスが早いかどうかもチェックしておきます。
ここで返信が遅いと、契約後のやり取りの中でこちらが何か連絡をしても返信がなかなか返ってこないということがあるからです。
良い記事を執筆していただくために、こちらの意図することや注意事項を伝えたりするなど円滑なコニュニケーションが必要になります。
レスポンスが遅いと相互の意思疎通が計れず、納品していただく記事にも影響が出ることがあります。
もちろん返信が遅れてしまうという時もあるのは想定内ですが、最初のコンタクトの時ぐらい相手にマイナスな心象を与えないような気配りは欲しいところです。
6 職業
最後のチェックポイントは『職業』です。
普段何をされている方なのか、ということも考慮に入れる必要があります。
会社員としてフルタイムで働いていらっしゃる方の場合、あなたが依頼したお仕事は後回しにされる可能性が高くなります。
また、残業や飲み会などの理由で納品が遅れることもあるかもしれません。
対して、主婦の方で『外で仕事をしたいけれど子供が小さくて働けない』などの事情がある方は、比較的質の良い記事を納品してくれることが多いです。
仕事に対する意欲があり、作業のための時間も取れるのでしっかりと仕事に向き合ってくれるからです。
注意が必要なのは、ライターを専業とされている方でしょう。
プロフェッショナルなので確かにしっかりとした内容の記事を納品してくださると思います。
しかし彼らが持っている案件はあなたの仕事だけではありません。
数多くの企業から複数同時進行でこなされているケースが多く、その他の案件との兼ね合いからレスポンスが遅れることもあります。
またより多くの案件を持っていることで、ライターさん側で発注者の比較検討ができる状態となり、より単価の高い方に集中して仕事を受けられるため、他発注者との価格競争になってしまう場面があることも否めません。
ですので、コミュニケーションの取りやすさ、特に業務上こちらの意図をしっかりと伝えやすい主婦の方か学生の方を中心に選考するのが良いでしょう。
サンプル記事のチェックポイント
外注さんから応募があってたとえ上記のポイントを満たしていても、サンプル記事は必ず提出してもらうようにしましょう。
サンプル記事は実際にあなたが記事を納品された時を想定した判断基準になります。
たとえライター経験がある方でも、あなたが求めている文章と相違する場合があるので、契約の前にはサンプル記事を書いてもらいしっかりとチェックしていきましょう。
ビジネスパートナーとしての資質は応募書類でチェックしましたが、ここでは主に『記事の質がどうか』『記事作成スキルはあるか』をチェックしていきます。
1 期限が守られているか
サンプル記事であっても期限を設けて依頼した方がベターですね。
期限が守れない人というのは少なからずいます。
これを見極めるためにサンプル記事にも期限を設けて提出していただきましょう。
期限が守れない人はこちらがいくら指導しても絶対に守れません。
無駄な労力を使って疲弊しないためにも最初に見極めておきたいポイントですね。
2 指定した文字数をクリアしているか
あなたがこれから1000文字以上の契約をするのであれば、必ず1000字以上の文字数でサンプル記事の作成を依頼してください。
サンプルだから500文字程度でいいのでは?と思うかもしれませんが、1000文字の記事と500文字の記事は別のモノです。
より明確な判断をするために、依頼する文字数と同じボリュームでサンプル記事を書いてもらう必要があります。
そして最低限の文字数をクリアしているかもチェックポイントです。
もし、サンプル記事であっても指定した文字数をクリアしない記事を提出された場合は、その方との契約は見合わせた方がいいです。
契約したところで、文字数を満たさない記事を納品されるか、ただ字数を適当に増量させただけの使えない記事を納品される恐れがあります。
3 コピペしていないか
サンプル記事もコピペチェックツールを使ってコピペをしていないかチェックしていきましょう。
Link: クラウドワークス コピペチェックツール
おそらく募集要項の注意事項に、『コピペは厳禁で発覚した場合は報酬をお支払いできない』旨を伝えていると思いますが、それにも関わらずコピペをしてくるようだと仕事をなめています。
ここのチェックを怠って採用してしまうと、相手の方は『コピペしてもバレなかった♡』と思い込み今後もコピペ記事を納品してくる恐れがあります。
これはコピペは絶対にやってはならない最重要の禁止事項ですので、これが発覚した時点で不採用もしくは契約を打ち切りましょう。
4 記事の質が改善できそうなレベルかどうか
たとえトレンドブログといえども、ライター経験のある方またはブログ運営経験者の方が質の良い文章を納品してくださります。
基本的に『読者』目線でのライティングが確立されているからです。
ただ募集方法によっては、『初心者も歓迎』として募集をかけることがあると思います。
この時、サンプル記事を書いていただいたら記事の質が改善できる余地があるかどうかも見ていってください。
これは、その方のコミュニケーションスキルなども合わせて考慮していくといいです。
現段階では完ぺきでなくても少しの改善でものになるかどうか。
こちらが改善の提案をした時にそれを受け入れて実行する傾聴力があるか。
これを合わせてチェックしていきます。
初心者の方でたまに『未経験ですがやる気はあります!がんばります!』という方で、コミュニケーションスキルも悪くない方がいらっしゃるのですが、いざサンプル記事を見ると、『これは使えるようになるまで時間がけっこうかかりそうだなぁ・・』と思わず遠い目になってしまう文章をいただくことがあります。
(もちろん初心者の方でも最初から読者目線の良い記事を書いてくださるセンスのある方もいます!)
たしかにやる気があってビジネスパートナーとしてふさわしい人間力があったとしても、教育に時間がかかるようだと本末転倒です。
外注化の目的は効率化であることを忘れないようにしてください。
5 リサーチがしっかりできているかどうか
文字数だけはカヴァーされていても、内容がペラペラな記事を納品されても困りますよね。
文字数だけ水増ししていないか、サンプルでも必ずチェックするようにしてください。
- どうでもいい挨拶の文などが長過ぎる
- 内容が重複している文章が多い
- タイトルや見出しで提示している『問い』に対しての答えがない
- 答えがあっても納得できるような『理由』がない
- 命題に対して内容が深掘りされていない
これらは記事作成する上で『リサーチ』がしっかりできていないということを示唆しています。
あくまでも記事はユーザーに良い情報を提供するためのものであって、文字数が埋まればいいというものではありませんよね。
このスタンスで文字数というノルマをこなすだけに注力されている方には注意が必要です。